2023.07.25
LGBTセミナー報告「性の多様性の現状と課題~誰にとっても安全・安心な社会を作るために~」
「山形市中央倫理法人会 LGBTセミナー報告」
報告者:女性委員会リーダー 佐藤教子
6月29日(木)午後2時より山形クリエイティブシティセンターQ1会場にて
山形市中央女性委員会主催による「LGBTセミナー(参加者23名)」を
開催しました。
最近何かと話題になっているLGBT問題ですが、そもそも私達はLGBTについてどれだけ理解できているか?という疑問のもとLGBTについてきちんと理解し、また身近な
問題として受け止め考える事を目的に企画いたしました。
講師に山形大学人文社会学科の池田弘乃教授をお招きして
「性の多様性の現状と課題~誰にとっても安全・安心な社会を作るために~」というテーマでご講話頂きました。
講話後はコーヒーとお菓子をいただきながら意見交換や質疑応答をし和やかな雰囲気の中交流会が進められました。
時間の関係で池田先生の問いかけへ答える事ができなかったので、改めてこの問いかけについてお考え下さい。
LGBTの問題にはこれが正しいという答えはありません。
ご自分が、または家族や親しい人が悩んでいたら何を望まれますか?
◎身の回りの性による区分(何が思い浮かびますか?)
その区分の根拠は?
- 各人の判断に任せてよいもの
- 社会として共通の基準を持った方がよいもの
◎自治体によるパートナーシップ証明制度
「導入しても申請がゼロ~数件なら意味がない」という見解がある。
どう考えますか?{企業での福利厚生なら?}
事前に配布した感想カードには様々な感想が寄せられました。
- ・知識として知っているかどうかは大切だが知っているからと言ってその知識を振り かざすのは違う。今の時代、理解することが大切だが当事者がどう考えているかを
- 大切にすることも大事だと思う。
- 東京の例のトイレも当事者の事を考えればこうはならなかったのでは?と考えることが多い。自分の回りにもいるが多くはやっぱりカミングアウトしていない。
- その状況がなぜあるのか考えてみてほしい。
- ・まずは知識を知るところから互いの理解を深めていくことの大切さを改めて感じました。気付かず傷つけてしまうということを無くしていけるよう努めていきたいです。
- ・LGBTは制の問題で大変難しい問題です。人間の認め合う心が大事なのかなと思いました。
- ・大変無知だったと非常に感じました。「誰にとっても安全・安心な社会を作るために」もっと広くこのような意識が広がればよいなと思いました。
- ・SOGI(性的指向・性自認)という言葉を初めて知りました。本日認識をしたということに大きな意味を感じました。
- ・正しい知識が理解する上で重要と思った。間違った情報やあいまいな知識では誤解や差別を生む原因になってしまう。特に行政に関わる人達には正しく認識してもらわないと困難を招きかねないと思った。(トイレやお風呂の問題など)
- ・「全ての国民が」この一言につきると改めて思いました。LGBTという言葉に振り回されることによって差別化につながる事は避けないといけないと思います。法的な
- 整備に伴い強制的にカミングアウトさせられる事がないように正しく理解することの大切さを感じました。発達障がい、LGBTなど言葉による区分け=差別が進んでいる
- 側面も気になります。
- ・新しい言葉、聞きなれない言葉が多く勉強になりました。今後も理解を深め将来につなげる為に未来を見据えた対応を今の大人達が行動で示していく必要があると思います。「知識の共有」が今できる事だと思いました。
- ・子供への質問の答え方、返し方、大変参考になりました。多様性という言葉が、LGBTを受け入れなければならない、認めない人は良くない、逆魔女狩りのような風潮がよくないなと感じる。認められない、受け入れられない、それも考え方のひとつ、多様性の一つとして認識されても良い。マイノリティの知識が出発点で学び、理解
- することが安全にくらせる第一歩だとすり合わせを行うためにもお互いに勉強し続けたいと思った。
- ・LGBT法案については国会で、国民の間で議論を尽くしていないと思う。スポーツの問題、トイレ、お風呂の問題、先生の考えは楽観的すぎると思います。
- ・今回のテーマは私にとっては大変むずかしい問題で社会的にはまだまだLGBTの教育が追い付いていないと思います。我々もこれからもっと勉強していきたいと思います。先生の話を聴いて少し理解できました。
- ・様々な面でバランスが大事だと感じています。知識も含めて向き合う姿勢は大切なのだと思いました。
- ・誰にとっても安全安心な社会を目指すには居場所を作ることが課題だと感じました。(心と場所)
- ・自分の回りにはあまり意識する場面が少ないので色々な人がいるのは当たり前なんだから皆仲良くしましょうよと思っていました。が、それでは済まない世の中になっているらしいので社会の取り組みが進んでいることを知る事ができました。それぞれが寛容な世の中作りに励んでいきたいと思いました。
- ・自分では割と理解しているつもりでいましたが、よりLGBTの理解を深めることができました。お互いを個人として認め合う世の中で、理解を深めることが一番重要と
- 感じたので自分たち以外の人、一人一人に少しでも気をつかうことが広まっていくといいと思います。
- ・他者に対して使ってはいけない言葉について知りました。重要視していないでおりました。性について人それぞれが、あり様が違っていること、自分のものさしで推し計らないこと、異なるということを尊重するという本来大切にすべきなことを考える時をいただきありがとうございます。
LGBTについて知らない事が多かった、正しく知り理解すること、お互いを認め合い尊重することが大切という感想が多く寄せられていました。
これからもこの問題に関心を持ち考えていくことが「誰にとっても安全・安心な社会」へ繋がっていくと考えます。
また、講師を務めていただきました池田先生からも講演後の感想を頂戴しましたので
併せて紹介させていただきます。
先日は講師としてお招きいただき、ありがとうございました。
「多様な性」に関わる話題を耳にすることも増えてきた昨今ですが、それだけに
前提となる事実について丁寧に確認していく必要性も高まっているように感じて
おります。先日の会がそのための一助となっていれば幸いです。質疑応答での様々な
コメントも大変勉強になりました。
心より御礼申し上げます。
素晴らしい講話(講義)をして頂いた池田先生、ご協力頂いた皆様、そしてご参加
頂きました皆様、本当にありがとうございました。