2026.04.25
2026年4月23日モーニングセミナー
2026年4月23日
第732回 経営者モーニングセミナー
講師:山形市中央倫理法人会 会員 ㈱半澤鶏卵 代表取締役 半澤清彦氏
テーマ:生き残りをかけた6次産業化への挑戦
ブログをご覧の皆さま、こんにちは!
本日のモーニングセミナーは、会員の㈱半澤鶏卵 代表取締役 半澤清彦氏よりご講話いただきました。
参加できなかった会員様、入会を検討している未会員様に講話内容を通し倫理の魅力を少しでも感じていただけたらと思い、私の耳で受けた講話内容と私の感想を添えた形でお伝えします。

沿革と経歴:昭和35年創業 現会長(父)が約500羽の採卵養鶏と販売を開始(祖父母の代は梨屋) 昭和45年養鶏業廃業、卸し専門に 昭和56年家業に従事開始 平成4年(有)半澤鶏卵設立 平成17年社長就任 平成18年スモッち製造販売開始 平成19年出羽の郷しあわせファーム㈱設立(約20,000羽で養鶏業を再開) 平成24年 経済産業省農商工連携事業認定(親鳥ジャーキー、ドライソーセージ) 平成30年河北農場・スモッちファクトリー・いではこっこオープン 令和2年経済産業省 地域未来牽引企業選定 令和3年 農林水産大臣賞受賞 農場HACCP取得 香港輸出開始 令和5年 高擶テラスオープン 令和7年 農林水産省畜産局長賞受賞 令和8年 東北ニュービジネス大賞受賞 シンガポール輸出開始
自社の生き残りをかけた6次産業化への挑戦のお話をさせていただきます。会社の存続には利益が不可欠であり経営理念には倫理の学びの文言を入れております。そこには社会貢献、利益確保、従業員の幸福を掲げ、朝礼で社員と共有し厳しい養鶏市場環境を乗り越えるため日々努力しております。
今年1月28日には仙台において東北ニュービジネス大賞に選ばれました。その他農林水産大臣賞をはじめ多くの賞を受賞してますが、日本ニュービジネス大賞等、さらに高みを目指して参ります。

日本は卵消費世界4位、卵かけご飯の文化が功を奏しているのではと感じます。県内の鶏の数は約50万羽に満たず、人口1人当たり1羽という基準を大きく下回っており全国都道府県別では39位と低迷。結果として、県内で消費される卵の約半分を県外からの供給に依存しています。
生産者数は昭和40年頃をピークに養鶏農家の戸数が激減する一方で1戸あたりの飼養羽数は増加し大規模化が進行。生き残るには特別な取り組みが不可欠となっています。
平成19年(2007年)頃はトウモロコシのバイオエタノール燃料化で飼料価格が上昇したにもかかわらず卵価は安く、多くの生産者が赤字に陥りました。令和元年(2019年)にはキロあたり100円まで下落し、原価を大きく下回りました。直近の卵の価格はウクライナ情勢や円安の影響で飼料価格が急騰し、2026年4月21日時点でキロあたり320円と高騰しております。卵価格は物価の優等生の時代ではなくなってしましました。皆さん、卵は高いと言わないでくださいね…
飼料によっていろいろな卵をつくることができます。
・アスタキサンチンを入れる⇒黄身の色が濃い卵
・トウモロコシの代わりに米を食べさせる⇒白い卵
のようにオリジナル商品を開発しました。この白い卵で、あっさりした味わいが特徴のコメ玉は旨味成分の数値も良好で、東京の卵かけご飯専門店「喜三郎農場」でも採用されています。
卵の生産=一次産業 × 卵の加工=二次生産 × 卵の販売=三次産業⇒6次産業化で運営しております。

スモッちは手作りが中心で工程に1週間の手間暇がかかります。初期投資は約2,000万円ほどで、損益分岐点は1日500個。販売数量は順調に推移し、工場は20坪から35坪に拡張。平成30年に山形市くぬぎさわにスモッちファクトリーを開設後、現在では一日あたり約4,000個までになりました。コロナ禍に、駆け上がってきた生産・販路数はグラフでいう踊り場状態となり、現在は販路拡大に向けて営業展開を進めています。
またバウムクーヘン、プリン、シュークリーム、ジェラートなども製造・販売しています。このバウムクーヘンは通販の虎のスタッフ試食で高評価でした。息子のつながりでYouTubeチャンネル「通販の虎」(令和の虎)への出演をきっかけに、「スモッち」と「バウムクーヘン」が爆発的にヒットし、生産が追いつかない事態となった。バウムクーヘンはオーブン1台からスタートしており生産が逼迫するまでになりました。しかし店舗に商品が無いのは良くないとしECを一時停止するまでに。
山形新幹線カリスマ販売員、茂木久美子氏の協力による山形新幹線での車内販売を皮切りに、日テレ「ズームイン!!SUPER」や「旅サラダ」「マツコの知らない世界」など多くのメディアで紹介してもらい、カタログ通販「家庭画報」では8年連続で売上ナンバーワンを記録しました。
現在、いではこっこではプリン、シュークリーム、高擶テラスではバウムクーヘン、ジェラート等を自社製造しており、高擶テラスの建物はバウムクーヘンの形状をイメージしております。

小規模生産者は、大手との価格競争で絶対的に不利なため六次産業化と差別化が生き残りの鍵と捉えてます。河北農場のインラインシステムにより当日採卵・当日販売が可能になり、鮮度の差別化を図っています。鶏種や飼料、飼い方等、今後も付加価値の最大化を目指して参ります。
また、かつては余剰だった親鶏肉は河北町の肉そばを代表とするように長期飼養によるコクと旨味が評価され需要増となっております。
卵価格高騰の背景は、飼料高騰・為替や国際情勢の変化等説明した通りで、品質と企業存続には不可欠であると理解をしていただきたいです。
次男の人脈でメディアに露出する機会が増え、通販の虎(YouTube)放映後はスモッち、バウムクーヘンの注文が激増に。五つ星タマリエ(たまごソムリエ)を最年少で取得し、また山形テルサでの、お笑いキングコング西野亮廣講演会に約750名を集めたり、今後の活躍に期待をしています。
今年からは規制の厳しいシンガポールへ輸出ができる3社(キューピー・アジカン・半澤鶏卵)に選出されたことと、そのシンガポールのドンキに「スモッち」、伊勢丹に「スモッち・ゴールド」を導入できたことは大きな強みです。
今後も進化を続けていきます。本日はありがとうございました。
終
講話を聴いて
スモッち、いではプリンなど最近では山形を代表する商品になっているのではないでしょうか。養鶏業から始まり、卸しとなり、しかしまた養鶏業を再開してから、加工・販売までを行う六次産業化で差別化を図り現在のポジションを築いてこられた半澤社長のお話でした。これまで大きな借金を抱え、思い切ったかじ取りで道を切り開いてきたことを聞き、勇気をもらうことができました。一つ一つを正面から真剣に向き合い挫折を繰り返しながらも歩みを止めなかったことが今日の成功につながっていることと、その道中に倫理の学びを取り入れてきたことも大きく響きました。多角的な事業展開によって生き残りを図ってきた歴史を知ることができました。今後は、息子さんの持つ新たな力と新たな風によって半澤鶏卵さんのブランド力がより際立っていくのではと楽しみになりました。今度は息子さんのお話も聞いてみたいです。またお声をかけさせていただきます。
半澤社長、本日は貴重なご講話ありがとうございました。

それでは皆さん、本日も彩りのある1日にしてまいりましょう!
本日のモーニングセミナー参加人数:26名
次回のご案内
4月30日(木)は休会となります
5月7日(木) 6:30~ 山形国際ホテル6階
講師①:山形市中央倫理法人会 会員 ㈱カスカワスポーツ 代表取締役 粕川治子氏
テーマ:山形県民・山形市民になって50年山形大好きです!
講師②:山形市中央倫理法人会 幹事 合同会社 家族の団らん 代表 近藤圭氏
テーマ:積小為大~親娘の3年間の小さな実践~
本ブログの講話内容記載で誤り等がある場合は、HPお問い合わせ又は事務局
ycrinri@gmail.comまでお申し出ください。

